2007年当時にこのようなゼタ高品質のゲームがDSで発売していたことに驚嘆。ある程度品質の良いスピーカーでゲームをしている人はすごーく得するゲーム。その場合操作性が悪くなるかもしれないが。
オリジナルのDS版未プレイの人が書いてます。
簡単な感想
- DSで出力するにはもったいなさすぎるゼタ高品質なBGM
- デザインの作り込みがゼタ凄まじい
- 最初は意味不明(意図的)だが、進めていくうちにぐいぐい引き込まれるシナリオ
- 戦闘ゼタおもしれぇ。オリジナル版経験者にはジョイコンの操作性はつらいだろうなー
- 1周(3周?)20時間以下で終わる。完全クリアはその倍程度。
- 難易度イージーを選択すれば簡単
- 中途半端な後日談
- 店員にいちいちdisられる
- ゼタおせぇのインパクト
DSで出力するにはもったいなさすぎるゼタ高品質なBGM
開始30分くらいプレイしての感想が、え?このゲーム最初DSで出たの?マジで?という感想を抱いた。ほとんどが歌付きのBGMで、開発者によると「渋谷っぽい」をコンセプトにつくられたらしいが、ポップなグラフィックと多くの人が行き交う雑多な雰囲気にきれいにマッチしている。
↑未プレイ者はつべこべ言わずこれを聞いてみてどうぞ。
BGMの種類もスイッチ版で90種類ととても多く、ゲームに没頭するのに一役も二役も買っている。その影響力たるや、ゲームをやめても頭の中に流れ続けるくらい。
今回スイッチ版ということででテレビ等のモニターに映してのプレイができるようになったので、大画面+良質なスピーカーでプレイという環境を構築できるようになった。これは滅茶苦茶大きい。BGMの良質さがよりいっそう引き立つことになったと思う。自分は42インチモニター+5.1ch環境でゲームをしているので、凄まじく没頭できた。オリジナル版はDSだけどこのクオリティだとDSのプレイ環境は本当にもったいなさすぎたのではないかと。
お気に入りは強いてあげればlong dream。
デザインの作り込みがゼタ凄まじい
自分はあまり渋谷に詳しい訳ではないですが、プレイ中自分が知っている範囲でも本当に良く再現されているなーと感じた、グーグルストリートビューで今と違う所を比べる遊びが面白い。
それぞれのチャプターのアイキャッチが全てフォントと構成が独特だったり、
渋谷の各ロケーションごとに専用のデザインが用意されている、こだわりが凄い。
最初は意味不明(意図的)だが、進めていくうちにぐいぐい引き込まれるシナリオ
シナリオはとても面白かった。
お話は思春期あるあるの他人を拒絶し自分の殻にこもりがちなネク(主人公)が、なぜか渋谷のスクランブル交差点に突然放り出され、何者かから携帯電話を通じて「お前は死神のゲームに参加することになったからミッションをこなせ(要約)」と突然司令されることからはじまる。
という感じでネクもそうだけどプレイヤーも「は?」となり困惑しますが、同じ参加者のシキや、死神ゲームの監督者を名乗るハネコマという男との出会いによって状況を明らかになっていき、どんどん面白くなっていった。
登場人物の謎の言動や行動による伏線が巻かれ、誰が敵で誰が味方なのか確信がもてない状況が続き、チャプターごとの起承転結のテンポも良く、良質なBGMと芸術的なゲームデザインも相まって終始非常に引き込まれた。
戦闘ゼタおもしれぇ。オリジナル版経験者にはジョイコンの操作性はつらいだろうなー
スイッチ版でジョイコンによるリモコン操作が加わったが、自分はオリジナル版のタッチ操作を経験していないので、特に違和感なく入り込むことができた。
ジョイコン操作の操作性が悪いという意見を見たが、画面ごしに対象に直接触れるタッチ操作と、操作の性質上リモートになるジョイコン操作では、どちらが迅速に操作できるのかという点ではタッチ操作に軍配が上がる。よって、オリジナル版を経験している人が不満を持ってしまうのはそりゃそうだよなと。また、タッチ操作を選択するとプレイ画面が小さくなり音質も劣化してしまうのでイタしカユしな面もあったりする。
自分はオリジナル版未経験なのでそのジレンマで悩まずに済むのである意味幸運かもしれない。逆にジョイコン操作に慣れたところで。タッチ操作に変えると違和感が凄くてやりにくかったりする。
等いろいろ書いたが、簡単操作で面白いことには違いない。
1周(3周?)20時間以下で終わる。完全クリアはその倍程度。
EDまでは20時間以内で終わる手軽なボリューム。シナリオ的にも一通り完結しているのだが、真のEDが見れないし、世界観を完全に理解できないし、後日談をプレイすることができない。ED後に各チャプターを選択してミッションのようなものをこなすと、劇中のあるキャラクターが記したレポートが開放され、劇中の裏設定と世界観が理解できる構造になっている。
ED後は、EDを迎えた時点でのバッジ等の状況を引き継いだまま、各チャプターを選択してプレイできるので、俺つえー状態でサクサク進む。でもハード八代強すぎ。
中途半端な後日談
「新たなる死神ココの登場により、
今までの語られることのなかった物語の核心に迫る!
新規シナリオ『A NEW DAY』に合わせて
新たなノイズも登場!」(公式から抜粋)
とあるが、核心は明らかになっていないと思う。ED後の新しい展開が始まり、続編を匂わせる中途半端なところでシナリオが終わってしまった。シークレットレポートが明らかにした核心の度合いに比べるとほとんどなにも明らかになってないような気が。
店員にいちいちdisられる
104(マルシー)等その辺のショップに入った時、だいたいの店員が心の中でネク(主人公)をdisってくるのに笑ってしまった。ある程度ショップで買い物をして店員と仲良くなってもdisり具合は変わらず(確か)それはもうリアルにアパレルショップに買い物に行く時に疑心暗鬼になるレベル。逆にこういったショップの店員経験者はすごく共感できるのかもしれない。
まあ、例えば劇中での渋谷デパートの、金額にして数万~数十万円の商品を扱う店で中学生くらいの少年が入り込んできたら心の中で塩対応になるのも無理はない。
ゼタおせぇのインパクト
南師猩(ミナミモトショウと読む)。本作で圧倒的な存在感を持つキャラクター(画面左)
数学用語を会話におりまぜる超変人かつ独善的で傍若無人で協調性皆無という、設定が面白すぎるキャラクター。数学用語と言っても、大半は高校数学までの範囲であまり難解ではなかったりしますが、用語がわかる人はこいつの発言の意味が理解できてよりいっそう面白い。
戦闘ボイスで移動するごとに、「ゼタ(1021)おせぇ!」「ベクトルが違うぜ!」(音声あり)を連発するものだからプレイヤーは嫌でも台詞を記憶してしまう。その強烈さたるは、「すばらしきこのせかい」のゲームの印象を一言で言うなら「BGMとゼタおせぇ」と返答してしまうくらい(半分冗談)
場面でよってはメガホンで喋っていることもあるが、本当にこいつはうるせえ近所迷惑なキャラクターなんだな、と思った。なんか変なゴミの山を作りまくるし。