かつて自分は10日間の水断食をしました。体重の変動に着目をしたまとめ。
水断食とは
まず、水断食とは何か?という所から触れておきます。
水断食とは、読んで字の如し水しか飲んではいけない断食のことです。三日間なら三日間、一週間なら一週間、二週間なら二週間、水だけで過ごします(水だけです。茶やその他の飲み物、塩もNG)
巷には、寒天断食、酵素断食、等それ断食って言えるのか?という様々な断食が存在するようですが、基本的に断食は体に何も入れない方が効果が高いと言われていますが、その代わり何も入れない程苦痛を伴います。
ちなみに一番効果が高いと言われているのがドライ断食。ドライ断食は固形物の食べ物はもちろん、水の摂取すら許されません。水断食はドライ断食に次ぐ過酷な断食です。筆者はこの水断食を10日間行いました。
どのくらい体重が減少したのか
人が断食をする動機で一番多いのが、ダイエット目的です。
だからぶっちゃけどのくらい痩せるのか気になる人が一番多いと思います。という訳で10日間の体重の推移をデータ化してみました。
10日間の体組織の推移
体重:63.85kg → 55.45kgつまり8.4kg減っています。ウエストも77.0cm → 69.5cmでマイナス7.5cm。相当減っていますね。ちなみに私の経験では、体重が重ければ重いほど減る値も大きいです。
計測時間は起床後です。日によって計測時刻がバラバラなのは、睡眠時間が不規則なためです。
以下は体重の推移グラフ
計測方法
- チェスト
- ウエスト
- ヒップ
この三つは、以下のメジャーを使用して計測しました。
- チェスト → 脇のすぐ下の高さで計測
- ウエスト → お腹部分のへその高さ部分で計測
- ヒップ → お尻の一番膨らんでいる箇所を計測
それ以外の項目は、 以下の体組織計で計測しました。
体重は減少したが喜ぶのはまだ早い
「へー…10日間断食すれば8.4kgも痩せるのか。結構減るじゃん」
と思ったそこの貴方。喜ぶのはまだ早い。
下の図の体重と体脂肪率の推移に注目してほしい。
開始日18.1%だったのが4日後に15.2%に落ちていますが、ここから日数が経つにつれて増加し、10日後には17.8%とほぼ元に戻っています。
このことから、体脂肪はあまり減っていない、ということ。
計算してみると、
- 3/30の体脂肪量:63.85×0.181=11.6kg
- 14/09の体脂肪量:55.45×0.178=9.9kg
- 11.6-9.9=1.7kg
8.4kgのうちたった1.7kgしか脂肪は減っていないようです。
とは言え、この体組織計で使用されているインピーダンス法(体に微弱電流を流してその抵抗の値で体脂肪等を計測する)の精度はあまり良くなく、
体内の水分量で体脂肪率が簡単に変動したりする(水分を多く摂ると体脂肪率が増えるらしい)そうなので、
実際にはもっと減っているかと思われます。
更に計測時間帯が不規則なことも影響しています。
脂肪が減っていないとなると何が減っているのか
筋肉も減っているでしょうが、大部分は水分です。断食等の食事制限をすると、まず体の中から水分が出ていき、その後ゆるやかに脂肪が減っていきます(筋肉が一番優先順位低い)
水分は脂肪や筋肉に比べて同じ体積あたりの重量が重いので、断食初期に急速に体重が減少します。体重が重ければ重いほど、水分を体内に保持しているのでよく減る。
食事の際に体に塩分や炭水化物を取り込むと、大量の水分が体に保持されます。断食をすると体内への塩分摂取と炭水化物の供給がストップするため、体内の塩分量と体内の糖が減るとともに水分も体外に排出され劇的に体重が減るという訳です。
ちなみにテレビのダイエット企画等で、「わずか短い間で体重マイナス~kg!!」とか特集されることがよくありますが、水分が減ったというだけで脂肪はあまり減っていません。
これを脂肪が減ったと勘違いして「こんな短期間に体重が減ったんだから、ちょっとはおいしいものを食べていいよね!」というのがありがちなパターンです。
元の食生活に戻ると、体に水分を蓄え、一瞬で体重が戻ります。
復食はどうするのか
断食直後の食事は必ず果物・野菜ベースの食事(またはドリンク)を摂取すること。
多分これがベター。
長期断食直後のあなたは(胃が)赤ちゃんです。
赤ちゃんに暴飲暴食させますか?
させませんよね?
断食直後は徹底的に胃を労らなければなりません。
そうしないと、あなたの断食は全て水の泡になります。
断食中より断食直後の方が空腹に対する忍耐力が試されます。
自分の経験から、以下の方法で栄養補給をすることを推奨します。
(水分の多い)果物を直接食べる
液体状のものは過剰摂取に繋がるので、最初に食べるものとして生の果物をそのまま味わって食べるのが最も安定していると考えます。
スイカ・メロン・りんご・みかん・オレンジ・パイン・桃・梨、等
水分の多い果物を可能なら一回に一種類だけ食べてください。
水分の多い果物は食べ物の中でトップクラスに胃を通過する時間が早い上、
一種類の食べ物の食事により、体に余計な負担をかけません。食物繊維も含まれているため、善玉菌のエサになり腸内環境も正常に保てるはずです。
もし他の果物を食べるときは20~30分空けることを勧めます。
水分の多い果物の次はバナナを食べ、その後体の倦怠感がなくなったら、それ意外の食べ物に手を出すと良いです。
無添加の酵素ドリンクを飲む
この方法は新鮮である、という点では劣りますが、少なくとも市販のストレートジュースで復食をするより遥かに良いです。
酵素ドリンクは体に必要な栄養を、多種多様な野菜果物より凝縮しているので、飲むと通常のストレートジュースよりも空腹感が収まる所も長所です。
水断食の復食でなくても普段の空腹感が抑えられるので、一日の食事を抜いたりするプチ断食だったり、野菜不足な方が常飲しても十分なダイエット効果を発揮してくれると思われます。
常飲するとなるとお金がかかりますが、水断食の復食期間限定と考えるなら安い買い物でしょう。せっかくの水断食の苦行も無駄にはならないかと。
色々な販売サイトを見回って一番安そうな物を購入してもいいですが、販売元が商品の販売ページだけではなく、他の商品だったり、また断食栄養等のコンテンツがしっかりしている所の方が信頼度は高いです。
こちらは店長が断食道場の経営者らしく、道場経営のノウハウを活かして開発した逸品とのこと。
またwebサイトも断食、栄養等のコンテンツが豊富で見やすくまとまっています。
スロージューサーでジュースやスムージーを作る
スロージューサーで果物・野菜ジュースを作ることで効率良く栄養が摂取できます。
りんご、みかん等水分の多い果物でジュースを作ると良いです。
ジューサーの安物から数万単位するものまで大量に種類がありますが、安物であればあるほど、ジュースにした時の果物野菜の栄養残存率が少なくなったり、果物野菜類を細かく砕けなかったりのデメリットがあったりします。
市販のストレートジュースを飲む
濃縮還元ではないジュースです。
ある程度大きいスーパーなら、どこかに瓶詰めのストレートジュースが販売していると思います。
こんな感じの商品ですが、濃縮還元のジュースより値段が高いです。
味はストレートジュースの方が美味しい。
以上は全て、要するに果物と野菜を絞った飲み物ということになりますが、飲み物は所詮食べ物の一部分を抜き出した行為なので、生の果物を直接食べる方が良いように思います。
まとめ
- 10日間断食をしても体重やウエストに比べて脂肪量はあまり減らない。
- 減っているのはほぼ水分。
- 復食は新鮮な果物を味わって食べる。
実は断食において復食(断食後、胃などの体の徐々に慣れさせること)が一番大変です。断食後一旦なにかしらの食べ物を摂取するとこれまで体験したことのない凄まじい食欲が襲ってきます。これに負けてしまい、肥満していたころの食生活に戻してしまうと絵に描いたリバウンドの完成です。
こういったこともあり、一週間等の比較的長い断食を軽い気持ちでのダイエット目的で行うのはおすすめしません。
「断食が終わったらおいしいものを好きなだけ食べるんだ!」
とか考える人が一番終わってます。間違いなくすぐ元の体型に戻ります。
断食後も以前の食生活をまるっきり変えていくくぐらいの覚悟がなければ無駄になります。
今回はあくまでどのくらい体重が減少するのか?にテーマを絞ったため触れていませんが、断食はうまくやると感覚が鋭くなったり、美肌になったりと様々な恩恵があります。
体型の変化に比べるとかなり気づきにくいですが、筆者もその恩恵を少なからず感じました。
動画版
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※全編音声があります。